AI作曲のやり方:アイデアから1曲完成まで(2026年版)
AI作曲のやり方を手順つきで解説。伝わるプロンプトの書き方、自作の歌詞を歌わせる方法、失敗したときの直し方、公開前に知っておきたい著作権のルールまで。
いまは1文入力するだけで、Aメロもサビもあり、人間のような歌声が入った3分の曲が返ってきます。
そこまでは簡単です。難しいのは、ありきたりな曲ではなく、頭の中にあった曲を形にすることです。
最初の挑戦がうまくいかない理由は、たいてい同じ3つです。プロンプトがあいまい、歌詞が歌いにくい、そして2回目に何を変えるかの見通しがない。
このガイドでは、その3つをすべて解決します。最初のプロンプトから、動画やポッドキャスト、誕生日のサプライズに使える完成したMP3まで、AI作曲のやり方をステップごとに紹介します。
どの例にも、実際に入力したプロンプトや歌詞と、そこから生まれた曲を載せています。違いを自分の耳で確かめてください。
この記事でわかること:
- 30秒のジングルにもフル尺の曲にも使える、6ステップのワークフロー
- 5要素のプロンプト公式と、実際のプロンプトから生まれた曲
- 構成タグを使って、自作の歌詞をAIに歌わせる方法
- 本当に効く設定:ボーカル、曲の長さ、除外するスタイル、独創性
- ありきたりな曲、埋もれたボーカル、早口で詰め込まれた歌詞の直し方
- AIで作った曲を法律上どう使えるか、公開前に何を確認すべきか
結論から言うと: AI作曲をするには、AI作曲ツールを開き、ジャンル、雰囲気、テンポ、楽器、声を1〜2文で書きます。自作の歌詞に [Verse] や [Chorus] のタグを付けて貼り付けることもできます。生成したら、届いた2つのバージョンを聴き比べ、必要なら細部を1つだけ変えて、MP3をダウンロードしましょう。フル尺の曲でも約1分でできあがります。
AI作曲ツールの仕組み
使いこなすのに、モデルの中身を理解する必要はありません。ただ、できることとできないことを知っておけば、無駄な生成をかなり減らせます。
「音楽を生成」を押すと何が起きるのか
テキストから音楽を作るモデルは、膨大な量の音楽から、言葉と音の結びつきを学習しています。
曲の説明を入力すると、メロディー、コード、アレンジ、ボーカル、ミックスまでを一度に作り上げます。
既製のループ素材をつなぎ合わせているわけではありません。毎回まったく新しい曲ができるので、同じプロンプトでも同じ結果は二度と出ません。
自分で決められること、AIが決めること
あなたの言葉は曲の方向を決めますが、音符の1つ1つまで指定するわけではありません。
| 曲の要素 | あなたが決めること | AIが決めること |
|---|---|---|
| ジャンルと雰囲気 | プロンプトに書いた言葉 | 書かなかった部分すべて |
| 歌詞 | カスタムモードなら一言一句すべて | シンプルモードならすべて |
| メロディー | 直接は何も決められない | 旋律のすべて |
| 構成 | 歌詞に入れるセクションタグ | 各セクション内のアレンジ |
| 声 | 男性か女性か、声質を表す言葉 | 細かな声色 |
| 長さ | カスタムモードなら30秒〜6分 | 「自動」ならたいてい2〜4分 |
意外に思われるのが、メロディーの行です。鼻歌でメロディーを伝えて、AIにそのとおり歌わせることはできません。伝えるのは雰囲気で、メロディーはモデルが書きます。
なぜ2つのバージョンが届くのか
1回の生成で、同じ入力から2曲が届きます。
これはバグではなく、あなたのアイデアを2通りに解釈したものです。片方はAメロが、もう片方はサビが良い、ということもよくあります。イメージに近いほうを選び、そこから詰めていきましょう。
AIで音楽を作る3つの方法
「AIで音楽を作る」といっても、実はまったく違う3つのことを指す場合があります。
| 方法 | できるもの | 必要なスキル | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| テキストから曲を作る作曲ツール | ボーカル入りで、ミックスまで済んだ完成した曲 | 不要 | 動画、個人的な曲、ジングル、デモ |
| DAWに組み込まれたAI | ドラム、ベース、ミックス、マスタリングの手助け | 音楽制作の基礎 | すでに音楽を作っている人 |
| AIのステム分離・リミックスツール | 既存の曲をパートごとに分けた音源 | ほとんど不要 | カラオケ、リミックス、練習用トラック |
このガイドで扱うのは1つ目の方法です。「AI作曲のやり方」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、楽器も録音機材も使わずに、アイデアから完成した曲まで仕上げることでしょう。
すでに音楽制作をしているなら、2つ目の方法も検討する価値があります。たとえばLogic ProのSession Playersを使えば、自分のプロジェクトにAIのドラマー、ベーシスト、キーボーディストを加えられます。
ステップ1:曲の用途を決める
実際に使えるAI作曲のやり方は、プロンプトを書く前の、ここから始まります。用途によって、ボーカルを入れるかどうか、長さ、モード、プロンプトに何を書くかが、ほぼすべて決まるからです。
そこでまず、1つの質問に答えてください。この曲は、どこで聴かれるのでしょうか?
用途に合わせて設定を選ぶ
| 用途 | ボーカル | 長さ | モード | プロンプトのコツ |
|---|---|---|---|---|
| 動画・VlogのBGM | インスト | 編集に合わせる | カスタム | 「background music」と書き、ペースを指定する |
| ポッドキャストのイントロ | インスト | 30秒で作り、あとでカット | カスタム | 短く、インパクトのある出だしを指定する |
| 誕生日・結婚式の曲 | ボーカル入り | 自動 | カスタム(自作の歌詞) | 名前、場所、共通の思い出を入れる |
| ジングル・広告 | どちらでも | 30秒 | カスタム | 「catchy, singable hook」(キャッチーで口ずさみやすいフック)と書く |
| 作曲デモ | ボーカル入り | 自動 | カスタム(自作の歌詞) | スタイルはラフでいい。試したいのは歌詞 |
| 勉強・作業用BGM | インスト | 自動 | シンプル | 「Lo-fi」「mellow」「no drops」 |
例:1分の旅行Vlog用BGM
ここで紹介するのは、旅行の映像の下で控えめに流れる、というたった1つの用途のために作ったインストです。
スタイルのプロンプト(カスタムモード、インスト):
upbeat cinematic background music for a travel vlog, warm acoustic guitar, light percussion, soft strings, hopeful and bright2つのバージョンはどちらも1分2秒で、ボーカルなしで仕上がりました。ナレーションの下に敷くなら、まさに理想的です。
ステップ2:シンプルモードかカスタムモードを選ぶ
どちらのモードでも、1回の生成でフル尺の曲が2曲できます。違うのは、自分でどこまで決めるかです。
シンプルモード:1文を入力すれば2曲できる
シンプルモードでは、最大500文字で曲の説明を書きます。歌詞、スタイル、曲名はAIが決めます。
アイデアを耳で確かめるには、これが一番の近道です。たとえば、次の65文字のプロンプトを入力しました。
An upbeat acoustic pop song about a summer road trip with friendsモデルはこの曲に「Call It a Route」というタイトルを付け、歌詞もすべて自分で書きました。どれも、たった1行から生まれたものです。
短いプロンプトから、モデルは何をするのか
短いプロンプトでもうまくいくのは、細部をモデルが補ってくれるからです。
次のインストも、始まりは1行でした。
a calm lo-fi hip hop beat for late-night studying, mellow piano, soft drums, vinyl crackle曲と一緒に返ってきたスタイルのメモは、まるでプロデューサーの指示書のようでした。「Verse section stays sparse with piano, dust, and drums; a small lift adds filtered keys and tape-wobble before the loop returns.」(Aメロはピアノとレコードのノイズとドラムだけで音数を抑え、ループに戻る前の小さな盛り上がりで、フィルターをかけたキーボードとテープの揺らぎを加える)
「small lift」も「tape wobble」も、こちらから頼んだものではありません。モデルが自分で決めたのです。BGMならこれは大歓迎ですが、頭の中に具体的な曲があるときには、あまりありがたくありません。
カスタムモード:曲を自分で書く
カスタムモードでは、入力欄が分かれています。
- タイトル:最大80文字
- スタイル:最大1,000文字。自分で入力するか、ジャンル・雰囲気・声質・テンポ・楽器のタグから選ぶ
- 歌詞:最大5,000文字。または「インスト」をオンにする
さらに、次の設定も使えるようになります。
カスタムモードの設定
| 設定 | 役割 | 変えるタイミング |
|---|---|---|
| ボーカル | おまかせ、男性ボーカル、女性ボーカルから選ぶ | 特定の歌い手が必要なとき |
| 曲の長さ | 自動、または30秒〜6分の任意の長さ | 動画や広告など、尺が決まっているとき |
| 除外するスタイル | 入れたくない音を締め出す | 不要な音が何度も出てくるとき |
| スタイルの強さ | スタイル欄の内容にどこまで忠実に従うか | ジャンルがずれ続けるなら上げる |
| 独創性 | ありがちな方向からどこまで外れてよいか | 意外性がほしいなら上げ、無難にしたいなら下げる |
どちらのモードでも、上部でモデルを選びます。最高品質の Studio、生成が速い Fast、大胆な発想の Experimental の3つで、料金はどれも同じです。
どちらのモードを使うべき?
まずはシンプルモードから始めましょう。そのアイデアがそもそも形になるかどうかが、すぐにわかります。
変えたいところがはっきりした時点で、カスタムモードに切り替えます。自分の言葉で歌詞を書きたい、歌い手を変えたい、長さを決めたい、消したい音がある、といった場合です。
ステップ3:伝わるプロンプトを書く
プロンプトは、スタジオミュージシャンに渡す指示書のようなものです。「いい感じにして」と言われてもミュージシャンは困りますし、モデルも同じです。
5要素のプロンプト公式
5つの枠を埋めましょう。ジャンル、雰囲気、テンポ、楽器、声の5つです。1つでも抜けると、その部分はモデルが推測で補います。
ジャンル:メインのスタイルを1つ
ジャンルは1つ、多くても2つにしましょう。「Indie pop ballad」ならうまくいきます。「Jazz metal reggae trap」だとモデルに4つの方向を示すことになりますが、モデルが従えるのはそのうち1つだけです。
ジャンルを混ぜたいときは、メインのジャンルを先に書きます。たとえば「R&B with a touch of gospel」(ゴスペルの風味を少し加えたR&B)のようにします。
雰囲気:形容詞を1つか2つ
「Mellow」(穏やか)、「euphoric」(高揚感のある)、「nostalgic」(懐かしい)、「dark」(暗い)。1つか2つで十分です。
雰囲気を表す言葉は、コード、歌い方、ミックスのすべてに一度に影響します。短い言葉ですが、果たす役割は大きいのです。
テンポ:数値か、ノリを表す言葉で
いちばん正確なのはBPMの数値です。数値がわからなければ、ノリを表す言葉(「slow」「driving」「upbeat」)でもかまいません。
| スタイル | 一般的なテンポ |
|---|---|
| バラード、スロウジャム、アンビエント | 60〜80 BPM |
| ヒップホップ、ブーンバップ、R&B | 80〜100 BPM |
| ポップ、ロック、ファンク | 100〜130 BPM |
| ハウス、EDM | 120〜130 BPM |
| パンク、ドラムンベース | 160 BPM以上 |
楽器:具体的な音を3つか4つ
「Warm Rhodes piano, soft brushed drums, upright bass」と書けば、情景が浮かびます。「instruments」とだけ書いても、何も伝わりません。
楽器が4つか5つを超えるとミックスが混み合い、ボーカルが奥に引っ込みがちになります。
声:名前ではなく、声質を描写する
歌い手の声がどう聞こえるかを言葉にしましょう。「soft, breathy female vocals」(柔らかく息まじりの女性ボーカル)、「raspy male vocals」(しゃがれた男性ボーカル)、「powerful soul voice」(力強いソウルフルな声)、「airy falsetto」(ふわりとしたファルセット)などです。
実在のアーティスト名は書かないでください。アーティスト名を含むプロンプトは受け付けられません(詳しくは後述します)。
弱いプロンプトと強いプロンプト
| 弱いプロンプト | 強いプロンプト | 変えたところ |
|---|---|---|
| 「a happy song」 | 「Upbeat acoustic pop around 110 BPM, handclaps, bright guitar, warm male vocals, about a summer road trip」 | 5つの枠すべてと、曲のテーマ |
| 「sad piano」 | 「Slow, melancholic piano ballad around 70 BPM, soft strings, intimate female vocals, about missing an old friend」 | 雰囲気、テンポ、声、テーマ |
| 「rap beat」 | 「Boom bap hip hop around 90 BPM, dusty sampled piano loop, hard-hitting drums, vinyl crackle」 | サブジャンルと具体的な音 |
| 「epic music」 | 「Epic cinematic trailer music, booming drums, rising strings, brass hits, slow build to a huge final hit」 | 楽器と、曲の展開 |
音だけでなく、展開も描写する
いちばん強いプロンプトは、曲がどう展開していくかまで伝えます。
「Call It a Route」のスタイルのメモが、まさにそうです。「Open with guitar and a small percussion pulse, build into buoyant full-band choruses, then pull back for a more intimate bridge before a final lifted chorus.」(ギターと控えめなパーカッションで始め、弾むようなバンド全体のサビへと盛り上げ、最後の高揚したサビの前のCメロでいったん静かに引く)
同じような文は、カスタムモードで自分でも書けます。「Starts with solo piano, drums enter at the chorus, quiet last verse」(ピアノのソロで始まり、サビでドラムが入り、最後のAメロは静かに)くらいで十分です。
アーティスト名ではなく、サウンドを描写する
実在の歌手やバンドの名前を含むプロンプトは受け付けられず、クレジットは残高に戻ります。
代わりに、そのアーティストのどこが好きなのかを言葉にしましょう。
- 年代: 「early 2000s pop-punk」(2000年代初頭のポップパンク)、「80s synth-pop」(80年代のシンセポップ)
- 声: 「husky alto」(ハスキーなアルト)、「bright tenor with vibrato」(ビブラートの効いた明るいテノール)
- 音作り: 「big gated drums」(ゲートをかけた迫力のあるドラム)、「lo-fi bedroom recording」(ローファイな宅録)、「dry, close-mic vocals」(響きを抑えた、マイクに近いボーカル)
自分にとって大事な要素を具体的に指定することになるので、このほうがかえって狙ったサウンドに近づくことがよくあります。
何度も出てくる音は「除外するスタイル」で消す
頼んでいないのにどのバージョンにもオートチューンがかかっているなら、プロンプト全体を書き直す必要はありません。カスタムモードの「詳細設定」にある 除外するスタイル に「autotune」と入れましょう。
除外する語は短く、1項目につき2〜3語にしましょう。
ジャンル別のプロンプト例
どれも実際に使ったスタイルのプロンプトです。それぞれのすぐ下に、そこから生まれた曲のバージョンAを載せています。
オルタナティブロック
Energetic alternative rock at around 150 BPM. Driving live drums with crashing cymbals, crunchy overdriven electric guitars, punchy bass and a soaring guitar solo before the last chorus.プログレッシブハウス
Euphoric progressive house EDM at 126 BPM. Bright supersaw chords, pulsing sidechained bass, four-on-the-floor kick, shimmering arpeggios and big risers.R&Bのスロウジャム
Smooth contemporary R&B slow jam around 80 BPM. Warm Rhodes electric piano, deep round sub bass, crisp finger snaps and soft rolling hi-hats, subtle clean guitar licks.共通するパターンに注目してください。まずジャンルとテンポ、次に具体的な音を3〜5つ。どれも200文字程度に収まっています。
ステップ4:自分の歌詞を加える
本当に自分のものと呼べるAIの曲を作るなら、このステップが鍵になります。シンプルモードではAIが歌詞を書きますが、カスタムモードでは貼り付けた歌詞をそのまま歌います。
モデルが理解できる構成タグ
各セクションの前に、角かっこで囲んだタグを1行で書きます。モデルはこのタグを手がかりに、どこで盛り上げ、どこで落ち着かせるかを決めます。
| タグ | 役割 | 一般的な長さ |
|---|---|---|
[Intro] | 曲の始まり(イントロ)。ボーカルなしのことが多い | 1〜2行、またはなし |
[Verse] | 物語を語る部分(Aメロ)。メロディーは落ち着いている | 4〜8行 |
[Pre-Chorus] | サビに向けて緊張感を高める(Bメロ) | 2〜4行 |
[Chorus] | フック(サビ)。最も盛り上がり、最も繰り返される部分 | 4〜6行 |
[Bridge] | 最後のサビの前に、視点を変える(Cメロ) | 2〜4行 |
[Outro] | 曲を締めくくる(アウトロ) | 1〜2行、またはなし |
[Verse 2] や [Final Chorus] のように番号などを付けたタグもよく使われ、長い歌詞を整理するのに役立ちます。
実際の歌詞と、そこから生まれた曲
「Paper Cup Rain」の歌詞の前半を、入力したとおりに載せます。
[Verse 1]
Late night, the windows shine
Rain keeps time on the glass
You trace circles in the steam
Like you don't want this to pass
[Pre-Chorus]
And I swear the whole room leans
When you say my name like that
The storm can knock outside
But it can't pull us back
[Chorus]
Stay here with me
Stay here with me
Let the rain talk loud tonight
Stay here with me
Stay here with me
Till the glass turns silver-whiteスタイルのプロンプトは「Mellow late-night indie pop ballad around 82 BPM. Warm Rhodes piano, soft brushed drums, round upright bass, and gentle nylon-string guitar.」でした。
歌詞の全体には、このあとに2番のAメロ、Cメロ、ラストのサビが続きます。曲の長さは3分33秒です。
AIが歌いやすい歌詞の書き方
モデルはどんな歌詞でも歌おうとします。次の習慣を守ると、自然に聞こえるようになります。
1行を短くする
英語の歌詞なら、1行6〜10音節が歌いやすい目安です。「Late night, the windows shine」は6音節です。日本語の歌詞なら、音節の代わりに、かなにしたときの音の数で数えましょう。
行が長いと、早口になってしまいます。ビートに遅れないよう、歌い手が言葉を詰め込まなければならないからです。
対になる行は音節数をそろえる
同じメロディーで歌う行どうしは、音節数(日本語なら音の数)をだいたいそろえましょう。1行目が7音節なのに3行目が14音節もあると、モデルは言葉を詰め込むか、引き伸ばすしかありません。
フックを繰り返す
短いフレーズを繰り返すサビは、歌いやすく、覚えやすくなります。上の歌詞では、サビに「Stay here with me」が4回出てきます。
行末で韻を踏む
「glass」と「pass」のような行末の韻は、メロディーに自然な着地点を作ります。完璧な韻でなくてもかまいません。日本語なら、行末の母音をそろえる形で韻を踏めます。
数字や読み間違えやすい言葉は、読みどおりに書く
数字は読み方どおりに書きましょう。英語の歌詞なら「2026」ではなく「twenty twenty-six」、日本語の歌詞なら「にせんにじゅうろく」です。歌い手が読み間違えそうな漢字も、ひらがなに開いておくと安心です。珍しい名前は、1回目で読み間違えられたら、ひらがなやカタカナで書き直してみる価値があります。
AIに歌詞の下書きを任せて、あとで直す
白紙を前に手が止まったら、カスタムモードの AIで歌詞を作成 を使いましょう。1行のアイデア(最大150文字)から、曲全体の歌詞の案が2つできあがります。
有料プランなら、歌詞の作成は1日50回までクレジットを消費しません。
下書きはあくまで出発点です。実在の名前、場所、細かなエピソードに差し替えましょう。ありきたりな曲を、その人だけの曲に変えるのは、そうした部分です。
ほかの言語の歌詞
歌わせたい言語で歌詞を書きましょう。モデルは英語のほか、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、中国語など、主要な言語のほとんどに対応しています。
スタイルのプロンプトは英語のままにしましょう。「indie pop」や「brushed drums」のようなスタイルの指定は、歌詞が何語であっても、英語で書いたほうがうまくいきます。
ステップ5:生成して聴き比べ、改善する
「音楽を生成」を押します。たいてい約1分で2曲が届きます。
聴くべきポイント
まずは両方のバージョンを、最後まで1回通して聴きます。そのうえで、次の5点を確認しましょう。
- 最初の10秒。 出だしは、指定した雰囲気に合っているか?
- ボーカル。 はっきり聞こえるか、楽器に埋もれていないか?
- サビ。 Aメロと比べて盛り上がっているか?
- 歌詞。 すべての行が、正しい順番で歌われているか?
- 終わり方。 きちんと終わっているか、フレーズの途中で切れていないか?
どこかおかしいと感じたら、トラブルシューティングの節で、最も可能性の高い直し方を確認してください。
一度に変えるのは1つだけ
ジャンル、テンポ、声を一度に変えると、どの変更が効いたのかわかりません。
簡単な記録をつけながら進めましょう。
| 回 | 変えたこと | 聴くポイント |
|---|---|---|
| 1 | なし(初回) | どちらのバージョンがイメージに近いか? |
| 2 | 「around 90 BPM」を追加 | グルーヴがしっくりきたか? |
| 3 | 「autotune」を除外 | ボーカルが自然になったか? |
| 4 | サビの行を短くした | フックが口ずさみやすくなったか? |
作った曲はすべて履歴に保存されるので、あとの生成のほうが悪くなっても、前の結果に戻れます。
1回あたりの費用
AnySpeechでは、1回の生成は1,000クレジットで、2曲が届きます。生成に失敗した場合、クレジットは自動で返還されます。
Basicプランの毎月50,000クレジットなら50回生成でき、すべてを音楽に使えば100曲になります。ほかのプランについては料金ページをご覧ください。
ステップ6:ダウンロードして曲を仕上げる
生成された曲は、ミックス済みですぐに使える状態です。数分かけて仕上げれば、用途にぴったり合わせられます。
MP3と歌詞をダウンロードする
気に入ったバージョンをMP3でダウンロードし、字幕や歌詞動画に使うなら歌詞もコピーしておきましょう。
カット、フェード、音量調整
基本的な作業は、どんな音声・動画編集ソフトでもできます。Audacity、GarageBand、CapCut、あるいは普段使っている編集ソフトでかまいません。
- カット: 曲を動画や枠の長さに合わせて切る
- フェードアウト: 途中で切ったなら、最後の数秒を徐々に小さくする
- 音楽の音量を下げる: 話し声の下では音楽を下げ、言葉がすべて聞き取れるようにする
配信サービスでリリースするなら、音圧を上げすぎないでください。Spotifyのラウドネスノーマライゼーションのガイドによると、Spotifyは初期設定で曲の音量を-14 dB LUFSまで下げ、トゥルーピークは-1 dB未満に抑えることを推奨しています。大きな音量でマスタリングしても、下げられるだけです。
ステムに分離する
カラオケ版や、ボーカルだけの音源が必要ですか? 曲をボーカルリムーバーにかければ、インストとアカペラが手に入ります。
AIが作ったメロディーはそのままに、歌い手を自分で録音した声に差し替えたいときにも使える方法です。詳しくは曲からボーカルを除去する方法のガイドで解説しています。
ナレーションを加える、ポッドキャストに仕立てる
曲はプロジェクトの半分にすぎないことがよくあります。ナレーションの台本を書いてAIテキスト読み上げで音声にし、好きな編集ソフトでインストの上に重ねましょう。
番組なら、短いインストのジングルを作り、エピソード本体はAIポッドキャストジェネレーターで作りましょう。
AI作曲でよくある問題と対処法
うまくいかない原因は、ほとんどが数パターンに絞られます。どれもすぐに直せます。
問題1:曲がありきたりに聞こえる
原因: プロンプトが判断のほとんどをモデルに任せていたため、モデルがどの要素でも最もありがちな選択をしています。
対処法: プロンプト公式の5つの枠をすべて埋めましょう。特に効果が大きいのは、テンポと、具体的な楽器を3〜4つ指定することです。
問題2:ジャンルが違う
原因: 1つのプロンプトにジャンルを詰め込みすぎているか、人によって意味の違うジャンル名を使っています。
対処法: メインのジャンルを1つ、先頭に書きます。別のスタイルが何度も紛れ込むなら、「除外するスタイル」に加えましょう。「スタイルの強さ」を上げても、モデルが入力した内容に沿いやすくなります。
問題3:ボーカルが埋もれる
原因: アレンジが混み合っています。6つの楽器がミックスの中域を奪い合うと、歌声が奥に押しやられます。
対処法: 指定する楽器を減らし、「clear, upfront lead vocals」(はっきり前に出たリードボーカル)や「intimate, close-mic vocals」(マイクに近い親密なボーカル)と書き加えましょう。
問題4:歌詞が早口になる、繰り返される、飛ばされる
原因: 行が長すぎる、音節数がそろっていない、タグのないセクションがある、のいずれかです。
対処法: 行を短くし、対になる行の長さをそろえ、すべてのセクションの前にタグを付けましょう。特定のセクションが何度も抜け落ちるなら、そのセクションを短くします。
問題5:終わり方が唐突、または間延びする
原因: 曲をどこで終えるべきかの手がかりが、モデルにありませんでした。
対処法: 締めの歌詞を1〜2行入れた [Outro] タグを加えるか、「自動」ではなく曲の長さを固定しましょう。
問題6:リクエストが拒否される
原因: プロンプトや歌詞に実在のアーティスト名が入っている、権利を持たない歌詞を使っている、またはコンテンツポリシーに違反しています。
対処法: アーティスト名ではなくサウンドを言葉で表現し、歌詞は自分の言葉で書きましょう。拒否された生成のクレジットは返還されます。
AIで作った曲は商用利用できる?
曲を作るのは簡単な部分です。ルールが関わってくるのは、公開するときです。
AI楽曲の量があまりに多いため、各プラットフォームはルールを厳しくしています。2026年7月、Deezerは、完全にAIで生成された楽曲を1日に9万曲近く受け取っていて、多い日には1日の納品数の50%を超える一方、再生回数に占めるAI楽曲の割合はわずか1〜3%だと発表しました(Deezer)。
以下は2026年10月時点の状況です。一般的な情報であり、法的助言ではありません。
商用利用と著作権は別もの
よく混同される、2つの別々の問題があります。
- 商用利用とは、ツールの規約上、その曲で何ができるかです。収益化した動画、広告、製品に使えるかどうかがこれにあたります。AnySpeechでは、有料プランで作った曲はすべて商用利用できます。
- 著作権とは、他人が曲をコピーするのを止められるかどうかです。これを決めるのは法律であって、ツールではありません。
前者があっても、後者がないことは珍しくありません。いまのAI音楽では、それが普通です。
AIで作った曲は誰のもの?
米国では、著作権局が2025年1月に公表した報告書(「著作権と人工知能」第2部)が、最もわかりやすい指針です。
主な結論は次のとおりです。
- 「純粋にAIが生成した素材や、表現上の要素に対する人間のコントロールが不十分な素材には、著作権は及ばない」
- 「現在一般に利用できる技術の仕組みを踏まえると、プロンプトだけでは十分なコントロールにはならない」
- 人間の著作者は、「AIが生成した出力の中で知覚できる」自分自身の作品や、素材の「創作的な選択、調整、配列」、またはその「創作的な改変」について、著作権を保持する。
実際には、次のようになります。
| 曲に入っているもの | 米国で見込まれる著作権の扱い |
|---|---|
| 1行のプロンプトだけで、すべてAIが作った | 保護されない。プロンプトだけでは不十分 |
| 自作の歌詞と、AIが作った音楽とボーカル | 歌詞は保護される。AIが作った部分は保護されない |
| AIの出力を編集した、組み替えた、上に録音を重ねた | 自分が加えた変更は、ケースによっては保護されうる |
AIが生成した素材を含む曲を登録する場合、著作権局は、AIが生成した部分を開示し、自分が何を加えたかを説明するよう求めています。
だからこそ、自分で歌詞を書くことは、単なる創作上の選択にとどまりません。AIで作った曲のうち、最もはっきり「自分のもの」と言える部分なのです。
SpotifyにAI楽曲をアップロードする
SpotifyはAIで作った音楽を禁止していません。Spotify自身、そのルールは「AIを責任をもって使うアーティストを罰するためのものではない」と述べています(Spotify、2025年9月)。
取り締まりの対象になっているのは、次の点です。
- なりすまし: 「Spotify上の音楽でボーカルのなりすましが認められるのは、なりすまされたアーティストがその使用を許可している場合に限られる」
- スパム: 音楽スパムのフィルターが、大量アップロードやほぼ同じ内容の曲を対象にしています。Spotifyによると、直近12か月で7,500万曲以上のスパム的な楽曲を削除しました。
- 開示: 配信代行サービスを通じて任意のAIクレジットを付ければ、AIをどう使ったかをリスナーに伝えられます。
- AIペルソナ: 2026年8月以降、アイデンティティがAIで生成された可能性のあるアーティストには「AI Persona」バッジが付き、初期設定で編集部やアルゴリズムによるおすすめから外されます。このバッジは「アーティストの公のアイデンティティに関するもので、音楽の作り方に関するものではない」とされています(Spotify、2026年8月)。
配信代行サービスのAI楽曲ルール
SpotifyやApple Musicに、自分で直接アップロードすることはできません。配信代行サービスを通す必要があり、そのAIポリシーはサービスによって大きく異なります。
| 配信代行サービス | AI楽曲は? | ルールの要点 |
|---|---|---|
| DistroKid | 条件付きで受け付け | 権利を100%保有していること、なりすましをしないこと、大量生成したスパムでないこと(DistroKid) |
| TuneCore | 一部のAIツールで作った曲のみ | 「完全にライセンスを取得したデータセットで学習した」AIモデルで作った曲のみ(TuneCore) |
| CD Baby | 受け付けない | 「AIで生成されたコンテンツは配信できません。」(CD Baby) |
TuneCoreのルールはAIモデルの学習方法しだいですが、ほとんどのユーザーにはそれを確かめる手段がありません。当社の作曲ツールで作った曲がこの条件を満たすとはお約束できないため、アップロードする前にTuneCoreに確認してください。
YouTubeにAI楽曲を投稿する
YouTubeは、リアルなAI生成コンテンツについてクリエイターに開示を求めており、その例の1つに「AI生成の音楽」を挙げています。このルールは特に、「動画の主な焦点となる音楽を作成する」コンテンツを対象にしています(YouTube ヘルプ)。
そのため、歌詞動画や音楽そのものの投稿など、曲が動画の主役なら、開示をオンにしましょう。自分のナレーションの下で静かに流れるインストについては、どう扱うべきかがそれほどはっきりしていません。
迷ったら開示しましょう。YouTubeは、「AIコンテンツを開示しただけで、動画の視聴者が制限されたり、収益化の資格に影響したりすることはない」と説明しています。開示を繰り返し怠ったクリエイターには、YouTube パートナー プログラムからの除外を含む罰則が科されることがあります。
ほかに知っておきたいことが2つあります。
- 収益化: YouTubeは、AIで作ったかどうかにかかわらず、独自性を加えずにテンプレートで大量生産されたコンテンツには収益を支払いません。このポリシーについては、AI音声で顔出しなしのYouTubeチャンネルを始める方法のガイドで詳しく解説しています。
- Content ID: YouTubeは、AI楽曲とContent IDに関するルールを公表していません。Content IDは独占的な権利を持つ権利者のための仕組みで、米国では純粋にAIが生成した素材は著作権の対象になりません。AIで作った曲で申し立てができるとは考えないほうがよいでしょう。
避けるべきこと
次のようなAI楽曲は、削除されたり、表示順位を下げられたり、拒否されたりします。
- 実在のアーティストの名前を出す、またはまねる。 代わりにサウンドを言葉で表現しましょう。
- 権利を持たない歌詞を使う。 有名な曲の数行でも同じです。
- ほとんど同じ曲を何十曲もアップロードする。 スパムフィルターに引っかかります。
- 開示を怠る。 プラットフォームや配信代行サービスが開示を求めている場合は、必ず開示しましょう。
よくある質問
AI作曲は無料でできますか?
AI作曲ツールの中には無料プランがあるものもありますが、たいていは1日あたりの上限があり、規約で商用利用が認められていません。無料プランで作ったものを公開する前に、ライセンスを確認しましょう。AnySpeechでは、AI作曲は有料プランの機能です。最も安いプランでも毎月100曲作れて、商用利用も含まれています。
自分の歌詞でAIに曲を作ってもらうには?
カスタムモードに切り替え、各セクションの前に [Verse] や [Chorus] などのタグを付けて、「歌詞」欄に貼り付けます。スタイルを書いたら、生成しましょう。行は短くし、サビではフックを繰り返すのがコツです。
自分の声でAIに歌わせることはできますか?
直接はできません。作曲ツールは独自の歌声を使います。曲を作ったあと、ボーカルリムーバーでAIのボーカルを取り除き、インストに合わせて自分の声を録音しましょう。
既存の曲のAIカバーは作れますか?
著作権のある歌詞では作れません。当社の作曲ツールは権利を持たない歌詞をブロックしますし、そもそもカバーをリリースするには、原曲のメカニカルライセンス(録音の許諾)が必要です。実在のアーティストの名前を出したりまねたりしなければ、似たスタイルで新しい歌詞を書くことはできます。
AIで1曲作るのにかかる時間は?
1回の生成は約1分で、毎回2曲が届きます。生成そのものより、良いプロンプトや歌詞を書く時間のほうが長くかかります。
AIで作れる曲の長さは?
「自動」なら、通常は2〜4分です。カスタムモードでは、30秒から6分まで自由に設定できます。
ボーカルなしの曲も作れますか?
はい。どちらのモードでも「インスト」をオンにしてください。インストは、動画のBGM、ポッドキャストのイントロ、勉強用BGMに最適です。
英語以外の言語でも歌えますか?
はい。歌わせたい言語で歌詞を書くか、アイデアを入力してください。スタイルのプロンプトは英語のままにすると、最も良い結果が得られます。
AIで作った音楽に著作権はありますか?
米国では、すべてAIが作った場合はありません。著作権局は、純粋にAIが生成した素材は保護されず、プロンプトだけでは不十分だとしています。自分で書いた歌詞や、自分で加えた創作的な編集は、保護される可能性があります。このガイドで扱っているのは米国の考え方で、ほかの国ではルールが異なります。
AI楽曲はSpotifyにアップロードできますか?
はい。DistroKidのように、AI楽曲を受け付けている配信代行サービスを通せばアップロードできます。SpotifyはAIで作った音楽を禁止していませんが、無許可のボーカルのなりすましやスパムは削除します。また、任意のAIクレジットで、AIの使用を開示することもできます。
AI作曲に音楽理論の知識は必要ですか?
必要ありません。普段の言葉で曲を説明すれば、メロディー、コード、アレンジはモデルが手がけます。BPMやセクションの名前など、いくつかの用語を知っていると、狙った曲に近づけやすくなります。
おすすめのAI作曲ツールは?
どのAI作曲ツールも、4つの点で比べましょう。自然なボーカル、自作の歌詞への対応、明確な商用ライセンス、そして1曲あたりのコストです。そのうえで、実際に使うつもりのプロンプトで試してみてください。
まとめ
AI作曲は1分でできます。でも、頭の中にある曲を作るには、良い指示書が必要です。
要点をまとめます。
- まず用途を決める。 ボーカル、長さ、モードは、それで決まります。
- シンプルモードから始める。 アイデアを試してから、カスタムモードに移りましょう。
- プロンプトの5つの枠をすべて埋める。 ジャンル、雰囲気、テンポ、楽器、声です。
- 歌詞にタグを付ける。 行は短く、歌いやすくしましょう。
- 1回に変えるのは1つだけ。 そのうえで、2つのバージョンを聴き比べましょう。
- 公開する前にルールを確認する。 公開先のプラットフォームのルールを必ずチェックしましょう。
これで、頭の中の曲どおりに聞こえるAI作曲のやり方がわかりました。AI作曲ツールを開いて1文を入力すれば、約1分で2つのバージョンが聴けます。
番組のイントロを作るなら、エピソードの残りの作り方はAIポッドキャストの作り方のガイドで解説しています。
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